nihimotoの日記

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環境問題関連書籍、通読のまとめ(転載

下記3冊を一気に読んだのでまとめたものを昔書いたのですが、それを転載させていただきます

「環境問題ではなぜウソ〜」は環境問題を否定している本。「不都合な真実」は環境問題を積極的に問題視している本といえるでしょう。両極端の本を読んでみて、感じたのは「環境問題は怪しい」という感想でした。

各々の本の対象読者の違いもあるのでしょうが、全般的に「環境問題ではなぜウソ〜」のほうが圧倒的に細かくデータを出してきていて信用できると感じました。逆に「不都合な真実」は、なんだか「怖い」だの「解けるかも」だの、感情に訴えかけたものが多く、間がはしょられている気がしました。

しかし、面白いのは両方とも書いてあることの本質は同じ事実を書いているということ。しかし解釈の違いで180度の意味の違いを出している。片方は「温暖化はたいした問題ではない」と書き、片方は「温暖化は非常に危険な問題」と書く。

自分でそれらを確かめる術がない一般市民には、どちらを信じるかという問題になってくるのですが、先述のように自分はデータを多くしめしている「環境問題ではなぜウソ〜」のほうが信じられると感じました。

以下、「環境問題ではなぜウソ〜」を読んで理解したことをまとめて記載。内容を自分なりにまとめて、さらにWikipediaなどから情報を持ってきた上に、自分なりの解釈も加えたものなので、書籍の正確な内容が知りたければ書籍を読むことをオススメします。あくまで自分の備忘録であり、正確性を保障するものではありません。


■問題点の整理

一言で環境問題といっても下記ように分けられ、それぞれ別々の原因と結果を抱えている。

・特定地域に限定された汚染問題
・地球の温暖化問題
・石油の枯渇問題

これらの問題はまったく別の問題なのですが、たいてい混同されてされてしまいます。
間違えないように気をつけなければいけません。

■地球の温暖化問題について

まず、間違った常識の訂正から。北極の氷は水に浮いているので、全部解けたとしても水面の上昇には関係ない。解けた分だけ、氷が浮き上がってバランスが取れるからです。
アルキメデスの原理:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%AD%E3 %83%A1%E3%83%87%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%8E%9F%E7%90%86

※北極の氷が溶けてているのは本当のことです。
※海水面の上昇に関して、厳密に言えば塩分濃度の差で多少の増加はある、とのこと。
※「海面の上昇」以外の問題は引き起こすかもしれない。氷の面積の減少による、海中の温度上昇とか。

南極に関しては、世界の平均気温の上昇とは逆に気温が低下しています。
また、もし気温が上がったとしても、その寒さのため簡単に溶け出すことはない。むしろ周辺が暖まって集まってきた蒸気が、南極に霜のように張り付くことによって、南極の氷は増えるとの予測が科学者の間では常識とのことです。

※海面上昇:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7%E9%9D%A2%E4%B8%8A%E6%98%87
「また南極の氷床に関しては、地球全体を見れば温暖化が進んでいるものの南極付近では寒冷化が起こっているため、融解量を降水量が上回り南極の氷床は増えるとの報告もある。実際30年ほど前と比較すると南極の氷床の体積は有意に増加している。」

※「不都合な真実」には南極上空の気温は急上昇、と書いてあります。上記の説明と矛盾するように感じたので、少しネットで調べてみると確かに、「上空の」気温は上昇していたようです。ただし地表の気温は地域によって変わっており、暖かくなっている場所もあれば寒くなっている場所もあり、全体としてはほぼ変わらず。なお、上空の気温の上昇の原因は、温室効果ガスなどでは説明できないとのこと。

温暖化により、海水が暖められて膨張し、水の体積が増える。それによる海面の上昇は発生する。これが海面上昇の主要な原因である。

※国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の調査の報告では「北極や南極の氷が解けるからではなく、海水が膨張するから、海水面は上昇する」
これを日本の環境省が日本語訳した文章を見ると「地球が温暖化すると極地の氷が解けて海水面が上昇する」にすり替わっている。その理由は「英文が長いので短くしたら」とのこと。

・温暖化のこれまでと、これから
以下は、「環境問題ではなぜウソがまかり通るのか」からの抜粋です。


①これまで起こったこと
地球全体の気温はこの100年で少し上がり、0.74Cほ暖かくなった。その結果、寒い日が減り、暑い日が増えた。そして海面水位も7センチほど上昇した。気温が上昇した原因については、単に歴史的に繰り返されてきた変化、太陽活動、そして人間の活動の影響の3つが考えられるが、どうも人間の活動で放出された二酸化炭素の影響が大きいようだ。

②これから起こることの予測
これまでの様子から将来を予測すると、気温の変化とし暖かい隣の県に引っ越すくらいのことは起こる。そして、海面水位が30年で11センチほど上がるとも見込まれる。しかし、潮の満ち引きで2メートル以上も上下動があり、すぐに問題になるような話でhあない。また大阪のように30年で相対的に78センチも海水面が上がったところもあるが、それでも大過なくすごしている。若干の土木工事は必要だろうが、「地球が破滅する」「日本が水浸し、あるいは水没する」というような事態は起こらない。

上記は、筆者の主観ではなく、IPCCの科学者たちによる分析を元にしています。

※日本の報道では上記よりはるかに悪い予測が報道されているが、IPCCの予測幅の内、最悪なものだけを取ると、報道のようになる。しかし、実際に可能性の高い中央値を取ると上記のような内容になる。

アル・ゴア「海面水位が6メートル上昇する」について
この発言は、グリーンランドや南極の氷に割れ目ができて、氷のまま海面にすべり落ちる事態を心配して言っている。決して氷が解けることを心配しているわけではない。
が、これは隕石が落ちるのを心配するようなもの。どのくらいの可能性があるかもわからず、ただひたすらに怖いと言っている。

※参考: 『不都合な真実』の9つの嘘 その1
http://plaza.rakuten.co.jp/kentaoki/diary/200710280001/
『誤り:ゴアは,「西南極とグリーンランド(の氷床)が融解することにより,“近い将来”海水準が最大20フィート上昇する」と断言している.
判決:これは,明らかに人騒がせであり,ゴアによる“モーニングコール”である.グリーンランド(氷床)が融解すれば,これに相当する量の水が放出されるが,それは,千年以上先のことである.』



以上が温暖化のまとめですが、現実的には永遠に温暖化問題は続くものではなさそうです。
温暖化問題の大半を引き起こしているの人間ですが、それは石油の枯渇と共に不可能になります。石油がなければ車は走らないし、工業製品は作れない。

新しい油田の発見量は年々減っているにもかかわらず、消費量は増大の一途をたどっています。だから温暖化の問題にけりがつくのは時間の問題。ただし、その時、人間の社会がどうなっているかという別の問題が発生することでしょう


■日本のリサイクルについて

1本のペットボトルをリサイクルするために掛けるトラックのガソリン代や、リサイクルの工程で必要になる石油の量まで考えるとリサイクルしない場合より石油を無駄に使っている。

※もっとも、現実には集めたペットボトルは93%はリサイクルせずに燃やすか外国に捨て(=輸出)ているとのこと。(両方とも国に言わせればリサイクルらしい)
※参考:wikipedia リサイクル
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9A%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%9C%E3%83%88%E3%83%AB#.E3.83.AA.E3.82.B5.E3.82.A4.E3.82.AF.E3.83.AB

リサイクルは「大量消費ほど都合のよいシステム」である。少ないものをがんばって集めるより、大量にあるものをごっそり集めたほうが楽にリサイクルできる。だからリサイクルを強制することは、大量消費を強制するという意味にもなる。ペットボトルがリサイクルが始まる前は15万トンだったのに、今では50 万トンにもなっていることから、これがわかる。

参考:Wikipedia リサイクル
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AB#.E6.97.A5.E6.9C.AC.E3.81.A7.E3.81.AE.E3.83.AA.E3.82.B5.E3.82.A4.E3.82.AF.E3.83.AB.E3.81.AE.E6.A6.82.E8.A6.81
循環型社会形成推進基本法には、「再生利用とは、循環資源の全部又は一部を原材料として利用すること」と定義されている。また法の中では、リサイクルが自己目的化しないよう、リデュース(抑制)、リユース(再使用)の次にくるものとして位置づけられている。 言い換えれば、「大量消費-大量リサイクル」のシステムでは循環社会の目的に合致しないからである。』


紙のリサイクルについては、再生可能な資源である森林を、再生不可能な石油を使って、リサイクルしている。また、それによって守られる木材は、本当に守らないといけない途上国の熱帯雨林ではなく、すでに管理されて増加をしている先進国の森林である。
実際のところ紙のリサイクルは、値段の高かった古紙の値段を下げて安定させるため、ボランティアを使って人件費を抑えるための方便にすぎない。

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ここまで書いたことからわかるように、リサイクルはあてせず、リデュース(抑制)、リユース(再使用)を優先して考えるべき。よって、不要品にならないように購入するものを厳選して、愛用品として長く使う。でも使えなくなったらきっぱりあきらめて捨てることが一番環境のためになる。


京都議定書はCO2の増加に対してほとんど寄与しない、純粋に政治的な縛りである

地球温暖化の原因のうち二酸化炭素の割合が60%、全世界のうち先進国の出している割合が60%、そして議定書を締結した国のうち60%が批准して発動して、各国の平均削減目標が6%。0.6×0.6×0.6×0.6×0.06=0.00777.もし温暖化によって1度上がるのであれば、それが0.993 度の上昇に抑えられるが。数字から見てわかるように、京都議定書を完璧に守ったとしても、ほぼ、意味はない。この議定書の目的は、別のところにある。

京都議定書の平均6%の削減目標は1990年を基準にされた。この年は日本にとってはすでにお家芸の省エネ技術が発達していた。しかし、EUにとってはまだ省エネに取り組んでいない時期であり、その後省エネ技術が発達した。議定書が締結された1997年にはEUやロシアなどは議定書の削減目標はすでにクリアしており、実質的には何も制限されることがなかった。逆に日本とアメリカだけは、目標がクリアできないことがはっきりわかっていた。日本にとってはすでに省エネに取り組んでいた1990年を基準にしても、それ以上削れるわけがないからだ。

要するに京都議定書は環境対策のフリをした、日本・アメリカへの経済的な攻撃であり、決して環境のための議定書などではない。アメリカはこれを跳ね除け、日本は「よい子」だから受け入れた。

■エコ活動の根本的な矛盾

「省エネ」「燃費効率のいい車を」「電気はこまめに消す」などという数々のエコ的運動は、地球だけではなく財布にもやさしい。その浮いたお金はどこへいくのか?それで何を買おうとも、せっかく浮いた石油分をまた消費したことに違いはない。

お金を使うということは、エネルギーを消費するということに他ならない矛盾。
本当のエコは、お金を捨てることでしか実現できない。

※お金を使わずに銀行に預けたとしても、自分の代わりに誰か別の人がそのお金を使って石油を消費することになる。

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※森は二酸化炭素を吸収しない

木は成長期に二酸化炭素を取り込むが成熟したらもう取り込まない。そして死んだら二酸化炭素を排出する。だからプラスマイナス0であり、吸収ではない。
ここまでは、「環境問題ではなぜウソがまかり通るのか」での記述。

しかし、森林を増やせば地上に固定化するので、「空気中の」二酸化炭素は減るのではないか?との疑問が。ということで・・・

参考:地球温暖化への対策 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E7%90%83%E6%B8%A9%E6%9A%96%E5%8C%96%E3%81%B8%E3%81%AE%E5%AF%BE%E7%AD%96#.E7.82.AD.E7.B4.A0.E5.9B.BA.E5.AE.9A
『生物による炭素固定を促進することで、炭素吸収量を増加させることも有効とされる。京都議定書で吸収源活動と規定されているものがこれにあたり、具体的には、以下のようなものがある。
林業の促進、間伐材や木材の有効利用 - 木材資源の有効利用により伐採量を抑制、伐採後の植樹や育成によりカーボンニュートラルの達成が可能』

やはりそういう考え方もあるようです。
「吸収」ではなく「固定」という表現なら適切のようですね。

※スーパーのレジ袋は使うべし

スーパーのレジ袋は余りもののポリエチレンを使っているので、レジ袋くらいにしか使えず、使わないなら捨てるしかない。お店で売っている専用のゴミ袋は「売り物」なので品質を確保せざるを得ず、余りモノを使うわけにはいない。
よって、どうせ袋を使うなら、専用のゴミ袋を使うより、スーパーのレジ袋を使うほうがいい。(金を払ってレジ袋を仕入れているスーパーやコンビニには申し訳ないが・・・)

ダイオキシンについて

ダイオキシンは猛毒ではない。ダイオキシンを大量発生させている、焼き鳥屋・焼肉屋では、死人は出ていない。税金を払えばダイオキシンは毒ではなくなるらしい(苦笑

バイオエタノール

石油で動く機械を使って穀物を栽培し、石油を使って穀物からエタノールを精製し、石油を使って作られた車でエタノールを使って走る。石油の節約などになるはずもない。また、食料になるはずだった穀物を食べれないことにより、世界で飢える人々が多数出てくる。
食料のあまる唯一の先進国のアメリカが取った、ただの世界戦略。エコなどではない。